「ニュースで英会話」という NHK 番組があります。マルチメディア展開をしていて、Web サイトには音声とテキストが公開されています。
これが、無料の英語学習には最強です。
今回は、このレベルの教材があったら、こう使うと効果的だ、という話です。
1 まずサイトに行きなさい
はい、ニュースで英会話のサイトを開いて ください。
命令口調でごめんなさいですが、こういう記事を読んでも実際に紹介したサイトを見て くれる人自体が少ないんです。
ほんと、人間って怠惰にできてるよね、と思います。
でも、これは本物だから。ね、ぜひ 開いて みてください。
2 どれでも目についたものをクリック
一週間分のニュース教材が並んでいるので、ちらっとでも興味を引いたものを選んでください。
どれもいまいちだった場合は、一番自分がわかりそうな話題のものにしてください。日本を題材にしたニュースがいいんじゃないでしょうか。
3 まずは、再生
左上に動画プレイヤーがあるので、早速再生しましょう。
重要なのは、右側にある「英文」とか注釈とかを読む前に、音声(動画ですが)を聴くことです。
4 わからなくても 1-2 分耐えて!
はい。聴いた?
わかりました?
なんとなく?
映像見ているから、趣旨はなんとなくわかりますよね。それもわからない?
でもこれがリアルです。そしてリアルでは、この後やるような繰り返しはありません。
5 では、注釈を見ましょう
右側にキーワードの解説があるので、これを眺めます。
「ふーん」と思えばいいです。「そういうフレーズ・単語・言い回し・背景があるのね」と。
6 もう一度動画を見るよ
キーワードがどこかに出てくるので、それだけは聴きとるつもりで、ちょっと集中して再生してみます。
ニュースの構成に気をつけてみてください。
- 導入部
- キャスターが黙って動画のみ
- 追加の詳細情報
こんな形になっています。間の部分では聴き取りをしなくてよいので、キャスターが喋ったタイミングだけ集中してください。
キーワードはつかめましたか?
ま、二回聴いたくらいでわかるような人は、ニュースで英会話レベルはクリアしているので、別の教材を探してください。そうでない人は、すみやかに次に行きましょう。
7 さて、英文を見てみる
英文を見てください。
短いですね。
これで、ニュースの全文です。
ちょっと読んでみましょう。と言っても、学校でやったような日本語訳をするつもりで読んではイケマセン。
眺めるくらいでいいです。NHK が選ぶような題材ですので、単語も「お硬い」ものが多く、ネイティブの中でも教養人向けのフレーズです。普通の人には馴染みのない単語がちょいちょい混ざっています。
ポイントになる単語にはアンダーラインが付いています。マウスを合わせると、訳語がポップアップします。
はい、読んだ?
わかりました?
なんとなく? おぉ、すごい。
全然? 大丈夫です。問題ないです。
8 和文で意味をつかむ
ようやくフラストレーションを解放するときがやってきた!
はい、和文を読んでください。
超わかりやすい! という冗談はさておき…。
英文の時点で意味をつかめていた人は、どうでしょう。誤解していた部分はありませんでしたか? ちょっとニュアンスが違ったかな、という部分は?
そこが学習のポイントになるので、チェックしておいてください。
英文読んでもさっぱりだった人。和文で意味はつかめましたよね。でも、ほらね。NHK っぽいでしょう? 日本語でも硬い表現です。漢字の密度が高すぎますよ。役所の文章かって(言い過ぎ)。
9 英文を一文ずつ理解してみる
英文と和文を並べてみましょう。
残念なことに、ニュースで英会話のサイト上では英文と和文を並べられないので、和文の方をメモ帳かなんかにコピペして、パソコンの画面上で並べてみればいいんじゃないでしょうか。
で、英文を把握してください。
把握するっていうのはどういうことかというと、英文を目で読んでみて和文で理解したイメージが浮かぶようになることです。
和文を読んで「何を言っているのか」はわかっているので、英文の方から、そのニュアンスを感じられるようにするということ。
必要であれば、文法の知識や辞書や、サイトの下の「センテンス」や「ボキャブラリー」も使えます。
でも、そんなに厳密にやらなくてよいです。文法理解がなくてもいいし、単語帳をつくるなんてしちゃ駄目です。英文からキャスターが言ってることのニュアンスが掴めれば十分です。
このステップにあまり拘らないでください。この後、繰り返し音声を聴いている内に、わかるようになっていきます。
10 英文を目で追いながら、動画を再生する
では、また動画を再生します。今度は、英文を目で追いながらです。
この単語はこんな風に言っていたのか! と発見してください。
- 単語やフレーズの区切りをつかまえる
- 単語やフレーズのどこにアクセントが置かれているのか注意する
こんな所に注意して。
11 英文を見ながら動画を再生する(繰り返し)
ここからは繰り返しです。
耳から入ってきた音が、目の前でぼやっとイメージになるまで、トレーニングです。
何度でも繰替えしてください。
12 キャスターの真似をして、喋ってみる
英語を使えるようになった人に共通の秘密がこれです。
真似をして喋ってみる。
英文を見ながら、キャスターに合わせて真似をして喋ってみてください。できるだけ真似します。ちょっと噛んだり、妙な息継ぎをしているのも含めて完コピする意識でやります。
何回やる、とかいう目安はありません。このステップに一番時間と力を注いでください。
音楽だったら、カラオケで歌えるようになるくらいに、聞き込んでフレーズを口ずさめるようにします。それと同じです。歌えるようになってください。
13 パソコンの前にいないときは、音だけでも聴く
どうにかして動画の音声を録音してください。
iPod や iPhone だと録音機能がありますね。MP3 プレイヤーも、大抵録音はできると思います。録音ボタンを押して、動画の再生の間黙っていれば、音声ファイルのできあがりです。
本当は、ニュースの音声ファイルを直接入手できると良いのですが、見た感じ権利関係がややこしそうで難しいのではないか、と思います。なので、自分で直に録音してしまうのが手っ取り早いでしょう。2 分くらいで終わるので、すぐです。
そうして作った音声ファイルを、繰り返し聴いてください。英文はあってもなくても構いません。何度も繰り返し聴いてください。可能であれば、キャスターに合わせて真似をするのも続けます。
ポイントは、内容のわかっているものを繰り返し聴くこと。「こういうことを言いたい場合には、こういう言い回しをするんだ」と、頭ではなくて身体に叩き込むトレーニングです。
14 何回やればいいですか?
このトレーニングをどこまで続ければよいか、二種類から選べます。
- アカペラでキャスターのモノマネができる
- 英文を見ないで、キャスターにちょっと遅れて喋れる
アカペラの方が、ハイレベルの目標です。でも、これができるということは、このトピックに限って言えばネイティブ(しかも結構教養のあるネイティブ)と同等ということです。ニュースに出てきた表現だったら、別の機会でも使えるようになっているはず。
二番目は、キャスターの助けがあれば真似できるというレベルで、これも結構なもんです。
15 そして、最後にもうひとつ。飽きたらやめてください
もう、この話題おもしろくないな、と思ったら別のニュースを選び直します。やりたくないことを続けてはいけません。というか、やりたくないので続けられなくなって、全く英語の音に触れなくなってしまいます。
それはマズイ。
飽きて続けられなくなるくらいなら、別のニュースに取り組む方が何百倍もマシです。毎週 5 本、公開してくれているので、面白そうなものがあれば、そっちに乗り換えましょう。
16 蛇足たち
16.1 「読み直し音声」はイラナイ
さすがの NHK は、それぞれのニュース「読み直し音声」を付けてくれています。
元のニュースはキャスターが喋ったものですが、これを別のネイティブの方が綺麗に吹き込んでくれたもののようです。推測ですが、英会話を教えたことのあるネイティブではないかと思います。発音が綺麗過ぎます。英語学習者向けのスペシャルな喋りと言っていいんじゃないでしょうか。
おまけに、速さも選べます。
- 速い
- 標準
でも、違います。「速い」が普通で、「標準」は「ゆっくり」と言っていい。
とても綺麗ですが、リアルさがなくなっているのではないでしょうか。
オリジナルの動画があるのだから、それだけで大丈夫です。ここは、NHK がやり過ぎちゃったんじゃないでしょうか。
16.2 雑誌はおまけなので買わなくていい
NHK の多くの語学番組は、テキストと CD がセットになって、番組と合わせて利用することで効果を生むコースになっています。
そのため、例えば
ニュースで英会話も冊子が販売されています。しかし、番組を利用するためには必要ありません。だいたい、1,000 円と、お高いですし。
興味のある番組があれば、眺めてみるという程度で、購入の必要は全くありません。
と、いうことは、ほんとうに無料で使える英語を習得できてしまうのですね…。
困るなあ。有料教材を紹介しても、誰も買ってくれないんじゃないの?
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